(実践研究)

学級担任による過剰適応的な肢体不自由児に対するストレスマネジメント教育の実践事例

要 旨:肢体不自由の特別支援学校に在籍し,過剰適応的な児童1 名に対して,学級担任がストレスマネジメント教育を実践した一事例を報告し,その効果について検討した。 ストレス反応チェックリストの結果から対象児が抱えている漠然とした悲哀や心の痛み,感傷的な気分などを改善することができたと考えられた。また,ストレス対処チェックリストにおいて,「相談」,「問題に対処」に関して最も得点の上昇が確認されたことから,誰かに相談したり,積極的に問題の解決に当たろうとしたりする態度が身に付いたと言える。このことから,本プログラムは対象児にとって有効であったと考えられた。 今後の課題として,(1)対象児の過剰適応的な態度への教育的介入を継続すること,(2)本研究の結果を一般化することはできないため,ストレスマネジメント教育の効果を科学的に実証することを目指し,事例研究を蓄積されていくことが期待された。

キーワード:学級担任   肢体不自由児   ストレスマネジメント教育



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