(原著論文)

インクルーシブ教育システムを構築するためのチーム指導の在り方に関する研究
− 指導内容の「構造化」と指導体制の「体系化」 −


要 旨:発達障害の診断のある小学生の通常学級での学習を保障するため、本研究では、いずれも文部科学省の提唱であるインクルーシブ教育システム構築における「スクールクラスター」の考えや、「チーム学校」の理念を念頭に置き、市域内における学内外の指導者たちによるチーム指導を実施した。指導にあたっては、まず「集団指導」と「個別指導」に大別し、それぞれの場面における指導内容の「構造化」や指導体制の「体系化」を図った。「個別指導」の場では、「自立活動」と「教科学習」に大別し、「教科指導」をさらに「基礎(入門期の指導)」「準備(復習学習)」「予行(予習学習)」の三つに分類し、特別支援学校巡回指導教員や巡回通級指導教員、学級担任らが指導を担うこととした。一方、「集団指導」では学級担任や支援員、個別指導担当教員(学校生活支援教員や特別支援学校巡回指導教員)らが協力して、該当児童の授業参加を促した。その結果、学習面において1歳〜2歳の伸長のあることが窺われた。

キーワード:インクルーシブ教育システム   ユニバーサルデザイン   チーム指導   構造化と体系化



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