(原著論文)

香川県下の通級指導教室における指導形態と内容ならびに連携に関する現状と課題

要 旨:香川県内の小学校に設置されたLD・ADHD等を対象とした通級指導教室の担当教員21名を対象に,通級の指導形態や教育課程等の現状を把握して今後の課題について検討することを目的として,質問紙調査を実施した。調査は平成26年度末に実施し,26年度実績について回答を求めた。その結果,対象児童の通級形態別の割合は,全国と比べると他校通級が低く,巡回指導が高かった。「個別の指導計画」作成への関与は,全体としては高い割合を示したが,巡回指導で関与することが難しい事例がみられ,巡回指導での連携に課題が残った。他機関との連携は,中学校との連携が過半数に及んだ。中学校へ進学後も通級指導が必要と判断された児童のうち,実際に担当教員が連携の機会を設定できたのは75%であった。小学校での支援内容について報告し,中学校で継続性のある支援を実現するためにも小中連携は不可欠であり,連携体制の確立が今後の課題である。

キーワード:通級指導   小学校   個別の指導計画   連携



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