要 旨:県立高等学校1校において、合理的配慮の提供に関わる生徒と教師の意識を調査した。教師と生徒との態度比較では、試験及び評価に関わる項目で有意差が示され、生徒は教師と比べ友達が合理的配慮を提供されることに肯定的であった。次に、A高等学校の生徒は3割の者が合理的配慮を要する状態に該当すると回答したが、合理的配慮を要する状態に該当する者と要しないと者との間で、その要求度に有意差は見られなかった。一方で、友達が合理的配慮を受けることに関しては、配慮を要する状態の者は要しない者と比較し、有意に不公平感をもつことが示された。これらのことから、高等学校における合理的配慮の推進は、高等学校段階のみの問題ではなく、低年齢時からの自己権利擁護意識の獲得と関連付けた対応が必要であることを考察した。
キーワード:高等学校 合理的配慮 質問紙調査 本文PDF (画面での閲覧に制限されております) ご意見投稿掲示板 |