(調査報告)

知的障害のある児童の適応行動と個人内プロフィールに関する検討
―小学生段階6年間による縦断的分析―


要旨:本研究は,児童期知的障害児の適応行動の発達,個人内プロフィールの類型化について検討することを目的とし,32名の新版S-M社会生活能力検査の結果を用いて縦断的研究を行った。その結果,適応行動の発達について,入学時点の社会生活指数は卒業までおおよそ変動しないこと,生活年齢に対して一定の割合で適応行動は獲得されることが分かった。学年上昇による各領域の発達は異なり,「身辺自立・移動・作業・自己統制」は良好な一方で,「意志交換・集団参加」は比較的緩やかな発達を示した。また,学年が上がるにつれて,領域間の発達の差は広がった。また,「身辺自立」「移動」「作業」「意志交換」「自己統制」の“獲得”には,障害特性による差はなく児童自身の精神年齢(知的発達段階)や個人差に依るところが大きいと示唆された。個人内プロフィールについては課題が残り,社会生活年齢水準ごとに対象児をグルーピングした上での検討が求められる。

キーワード:知的障害   適応行動   縦断的研究


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