(実践研究)

機会利用型指導法を用いた貸し借りのスキル獲得の促進
―知的発達に遅れのない自閉スペクトラム症幼児を対象として―


要旨:本研究の目的は,知的発達の遅れを伴わないASD児2名(A児,B児)を対象に,機会利用型指導法の枠組みを活用し,「貸し借り」のルールをイラストと文章で示した図版を呈示することで,「貸し借り」のスキル獲得を促すことができるかを明らかにすることであった.獲得を促した「貸し借り」のスキルは,①他児の使っている玩具を使いたい時は「貸して」と伝えること,②相手の反応を待ってから玩具を手にすること,③相手に玩具を貸したくない時には適切に断ることの3点とした.指導場面は,制作場面と遊び場面の2場面であり,幼児同士で貸し借りが起こる自然な文脈を活用する機会利用型指導法の枠組みの中で,図版呈示による指導を行った.その結果,A児,B児ともに,指導前に課題とされていた「貸し借り」のスキルが生起した.

キーワード:自閉スペクトラム症   機会利用型指導法   「貸し借り」のスキル


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