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要旨:本研究の目的は,学齢期の自閉症児の親が抱えるストレッサーを明らかにすることであった.自閉症児の親8名へのインタビュー調査を行い,子どもの発達段階に沿って,ストレスに感じたことを尋ねた.内容分析法による分析の結果,48個のストレッサーが明らかになった.この中でも,「子どもは通学先の友人と円滑な人間関係を築くことが難しいこと」「障害への無理解によって担任が不適切なふるまいをすること」「子どものこだわりへの対応が難しいこと」は,学齢期の自閉症児の親にとって身近なストレッサーである可能性が示唆された.この結果を自閉症児の親の既存のストレス尺度と比較すると,「子どものこだわりへの対応が難しいこと」は子どもの発達段階・通学先に限らず共通のストレッサーであり,「子どもは通学先の友人と円滑な人間関係を築くことが難しいこと」「障害への無理解によって担任が不適切なふるまいをすること」は本研究独自の結果であった.
キーワード:自閉症 学齢期 親 ストレッサー 内容分析 |
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